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むだそくんについて

「米粒を12時間数え続ける会」を主催した〜時間をムダにしたい人へ〜

新しい遊び

皆さん、時間をムダにしたな、と思ったことありますか?

僕は昨日、人生で一番ムダな時間を過ごしました。このイベントです。

 

米粒を12時間数え続ける会

「5kgの米って何粒あるんだろう?」という疑問を解消する会です。

数えてる様子
絵面がもはや地味とかそういうレベルではない

 

すごく冗談っぽいのですが、本当にやりました。イベントページもあります

なぜこんなことをすることになったかというと、酒の席の悪ノリを実行してしまったからです。

 

「コトホギ」というスタンプ職人の友人がいるんですが、彼女と飲んでいた時の会話で

コトホギ
私、小学生の時の自由研究で5kgの米粒を数えたことがあるんですよ。
堀元
結局何粒だったの?
コトホギ
分かりません。途中で挫折しちゃったので。挫折がホントウに心残りなんですよ。私は来年で社会人になってしまうんですけど、学生のうちに完遂しておきたいですね。
堀元
よし!じゃあイベントにしよう!

というくだりがありまして、僕は気づいたらイベントページを作っていました。ホントウにやめておけばよかった

 

 

準備

会場は、代々木公園でした。なぜ屋外でやろうと思ったのか、今となっては理解不能です。

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しかも、当日は台風が来る予報でした。

 

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5kgの米を担いで、代々木公園を歩きます。

この日はよさこいフェス的なものをやっていて、老若男女色んな人が入り乱れていました。

そんな中、米を担ぐ僕たち。よさこいの人たちの迷惑にならないような場所を探すためにかなりさまよいました。

代々木公園は、米数えスト(米を数える人)に優しくないのです。米数えストの皆さんはお気をつけ下さい。

代々木公園は、米を数えやすい場所が少ない

 

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しばらくさまよった後、米を数えるのに適した場所を見つけました。

奥に少しだけよさこいの人たちが見えます。

よさこいの人たちは、僕たちが米を数えているのを不思議そうに見ていました

「お姉さんも一緒に数えますか?」と声をかけたところ、「大丈夫です!!」と強めに断られました。

よさこいの人に米数えの勧誘をしてはいけない(強めに断られるから)

 

数え始める

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準備ができたら早速数え始めます。

最初の5分は、不思議な興奮に包まれました。手のひらいっぱいの米を少しずつ数えていくという新しい感覚に、妙な楽しさを覚えます。

ちなみに、昨日一日を通して、米粒を見るだけでおよそ何粒なのか分かるようになりました。

上の画像の米は320〜340くらいです。

 

数える様子

こちらが数えている様子です。

動画にしてみましたが、終始米を数えているだけで本当に何も起こりません

たった1分の動画ですが、全部見るとすごく時間をムダにした気持ちになります。

1分の動画なのに、5分くらいに感じる

 

指の隙間の米

やってる内に気づいたのですが、数えていると指の隙間に入った米粒が大敵になります。

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隙間の米粒は、取りにくいし数えにくい。

人の指って、こんなに米が挟まるんだな

という気づきがありました。変な遊びをしているときのこういう新情報がたまらなく好きです。

Tips:人の指にはかなり米が挟まる

 

会話

あと、びっくりするくらい会話が少ない。なぜなら会話に集中すると何粒まで数えたか忘れるからです。

しかし、「忘れてはならない」ということを逆手に取って会話を楽しみました。

堀元
お前今何歳だっけ?
コトホギ
……22です
堀元
アポロが始めて宇宙に行ったのは何号?
コトホギ
……11号ですね
堀元
俺1992年生まれなんだけど、っていうことはいくつだか分かる?
コトホギ
えーっと……24ですよね?あ!!!クソ!!!分かんなくなった!
堀元
勝った!!
コトホギ
今日チーム戦じゃないの!?
引き算等の計算が入ると分からなくなりやすい

ちなみにこの後、「大政奉還は何年?」等の年号系も流行りました。

 

数え方が生まれる

単純作業は30分くらい経ってくると大抵熟練して来るものです。

この米を数えることにおいても例外ではなく、かなりの早さで米を数えることができるようになりました。

そして、やっている内に色々な数え方が発生してきます。

数え方は、二つに大別されます。「A 静的な数え方(スタティック カウント)」と「B 動的な数え方(ダイナミック カウント)」です。

 

A 静的な数え方(スタティック カウント)

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米粒を視認して、1つずつ数える手法です。

米数えストが最初に通る道であることから、「米数えストの登竜門」と呼ばれることもあります。

スタティックカウントのメリット

  • ゆっくり自分のペースで数えられる
  • 米塊(べいかい)に強い
  • 米が飛び散りにくい

スタティックカウントのデメリット

  • 飽きやすい
  • 「この米数えたんだっけ?」ってなる

 

 

B 動的な数え方(ダイナミック カウント)

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これは、手から米粒を落としていき、落ちていく米を数える手法です。

熟練の米数えストが最終的にこの手法に行き着くことから、「米数えストの終着駅」と呼ばれています。

 

ダイナミックカウントのメリット

  • 目線を動かすことなく米粒を数え続けられる
  • 「この米数えたっけ?」がなくなる
  • 米が飛び散りやすい

 

ダイナミックカウントのデメリット

  • 動体視力を要する
  • 少しずつ米を落としていく精妙な手の感覚を要する
  • 米塊(べいかい)が落ちた際、「今の3粒か?4粒か?」となる

 

また、このダイナミックカウントは、更に二つに分類されます。

 

B-1 ハイダイナミックカウント

高さのあるダイナミックカウント。位置が高いことによって数えやすいというメリットがある。

米.001

 

反面、風には極めて弱い。

米.002

B−2 ローダイナミックカウント

低い位置からのダイナミックカウントである。高さがないので数えにくい。

一方で、風が吹いてもびくともしないというメリットがある。

今回、台風が接近していることもあり、我々は最終的にはローダイナミックカウントで数えることにした。

もちろん、風以外の要因(容器の大きさ等)も、この選択に関わってくる。状況に応じて柔軟にローダイナミックカウントとハイダイナミックカウントを切り替えられるのがプロの米数えストである。

 

昼休憩と絶望感

朝からずっと米を数えていたので、13時頃には肩こりがとんでもないことになりました。

更に言えば、なぜか米に触れたくなくなるという謎の現象に体を蝕まれ始めたので、一旦休憩にしました。

 

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昼はグリーンカレーうどんを食べました。ちょうど代々木公園ではうどん祭りをやっていたからです。

大変美味しかったのですが、ダラダラ食べながらダラダラ喋っていたので、気づけば1時間以上が経過していました。

昼休憩には時間を取られがち!

 

ここまでの経過

ちなみに、昼休憩に入る時点で、米は16000粒数えていました。

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16000粒の米なのですが、感覚的には2合くらいです。

 

DSC_2420

米はおそらく一割も減っていない

 

 

 

人数が増えて少しやる気が復活

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しかし、午後から人数が増えてきて、やる気を感じ始めました。

これなら行ける!!

 

こちらがその時のタイムラプスです。

2人→3人→5人と、人数が増えてから明らかにペースが上がっています。

そして、無事3万粒を突破!!

 

しかし、しばらく時間が経ってから、参加者の一人の服部くんから衝撃の発言が出ます。

服部
シン・ゴジラ観に行くんで帰ります
堀元
帰らないで!!
服部
そんなこと言われても、チケット買っちゃったんで
堀元
米粒数えた後にゴジラ見たら、スケール感が違いすぎてショック死するよ
服部
しませんよ

 

 

絶望の夕方

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びっくりするくらい弱気な発言をイベントページ内でしてしまいました。

ちなみに「上回り」ではなく「下回り」が正しいような気がしますが、当時はそんなことにも気が回らないほどの混乱状態でした。

 

コトホギ
これ、終わらないですよね…?
堀元
終わらないね…
コトホギ
一応9時まではやります?
堀元
あと3時間以上あるな…
コトホギ
台風が来てくれれば…っ!
堀元
たしかに!!イベントページにも「雨風が強くなったら終わる」って書いたしな!

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惰性の数える作業

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一応、惰性で数えます。

が、心はもう「台風来ねえかな?」でした。根が真面目な僕たちは「やーめた!!」とはできないのです。

しかし、米粒にはもうあまり興味が無く、主に昔のバイトの思い出とかを語りながら数えていました。

 

そして…

コトホギ
あっ!雨降ってきた
堀元
しかも風も強くなってきたぞ!!
コトホギ
これはもう完全に続けられませんね。
堀元
ようし!!残念ながら中止だ!最後まで数えたかったなあ!!

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非常に残念ながら、途中で終了しました。

 

結論

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数えた米粒:33000粒

数えた時間:7時間20分(内、昼休憩が1時間10分)

この時点で全体の4分の1くらいだったので、おそらく5kgの米粒は12万〜13万くらいでしょう。

 

堀元個人結果

堀元が数えた米粒:7800粒

最初の30分で堀元が数えられた米粒:618粒

中盤の30分(最盛期)で堀元が数えられた米粒:980粒

最後の30分で堀元が数えられた米粒:600粒

意外にも、最初の30分と最後の60分が同じくらいという結果になりました。

モチベーションMAXの時とモチベーションゼロのときの比較ですから、最後は思った以上に米粒数えストとしての実力が高まっていると分かります。

 

コトホギ個人結果

コトホギが数えた米粒:17052粒

最初の30分でコトホギが数えられた米粒:1351粒

中盤の30分(最盛期)でコトホギが数えられた米粒:1692粒

最後の30分でコトホギが数えられた米粒:1642粒

彼女の圧倒的な米数え力に驚愕しました。何と僕の2倍以上数えています。

しかも、最後の30分も全く効率を落としていません。

あんなに適当に会話をしながらだったのに、この数は凄まじいです。

彼女は天性の米数えストなのかもしれない

 

5kgの米を数えるために必要な作業時間の見積もり

さて、今後のために、5kgの米を数えるために必要な時間を見積もっておきましょう。

コトホギは例外として、一般的な米数えスト(堀元)は、一時間あたり何粒数えられるんでしょうか?

7800粒(堀元の数えた米粒) ÷ 6時間10分(正味作業時間) = 1265(粒/時間) = 21.08(粒/分)

休憩時間を除くと平均で一時間1265粒程度数えられるようです。

おそらく12万粒前後なので、一般的な米数えスト一人だけで作業を行った場合、

12万 ÷ 1265 = 94.86時間

すなわち、ほぼ丸4日間かかるということになります。

それを半日でやろうとしたのだから、今回のイベントは見積もりが甘かったと言わざるを得ません。

 

これから米を数えようとする駆け出し米数えストの皆さんは、この見積もりを参考に計画を立てましょう!

読んでくださってありがとうございました!

 

 

世界を面白くしよう!

author
Ken Horimoto
堀元 見

インターネットおもしろ雑文オジサンとして生計を立ててます。(性格が)悪そうなヤツはだいたい友達。

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