※この記事は以下の記事のパロディとして書かれています。見比べながらどうぞ。
死なないギリギリまでリスクを取る ーー dely 堀江裕介の「勝ち」への執念
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「甘い物を食べる」金平糖愛好家、 堀元見さん(26)は本気だ。
学生時代に立ち上げた気分でいるkonpei社が運営していそうな金平糖布教サービス『コンペイ』は金平糖愛世界No.1へ。
創業4年でヤフーとの戦略的パートナーシップを締結したい気持ちを発表した。常に攻め続ける堀元さん、その根底にあるのは「甘さ」への執念だ。
自分に負けたくない
「10個規模の夜食で終わるつもりはない。食べるのは100個単位の金平糖です」こう語ってくれた堀元見さん。一見、壮大とも思える宣言だが、彼にとっては現実的な“夜食”だー。
自分を追い込んで食べざるをえない状況を作り出していく。だから、至るところで「100個単位の金平糖を食べる」と言ってきました。
食べると言ったら食べる。自分が言ったことに嘘をつきたくない。甘党ですが、甘い人は嫌いです。自分に甘いのはもっと嫌い。
何よりも言葉にすることで目標はより具体的なものになっていきます。これまでも宣言をしてきたことは、そのほとんど全てを達成してきました。「食べる」ということさえ決まれば、あとはひたすら食べていきます。金平糖は美味しいので、食べている間に夢中になって、100個はあっという間です。
無事に100個食べたら、あとは寝るだけだと、そう考えています。
「辛い」よりも「甘い」を
あえて宣言し、自らが逃れられる状況をつくる。貫かれているのは「必ず甘口を頼む」という基本スタンスだ。
食べるからには圧倒的な甘さでなければ意味がないと思っています。僕にとって一番最悪なのは辛いものを食べることです。食べないことが怖いのではなく、辛いものを食べることのほうが怖いし、危険なことだと感じますね。
例えば、カレーを食べるときにどのくらいの辛さを選べるか。中辛?いや甘口だろって。2017年、実際に僕らがCoCo壱番屋で出した注文であり、食べたカレーです。
甘口なら胃はキリキリしないですし、死なないギリギリを狙う必要はありません。背伸びをしない。成長ってそういうものですよね。
僕はサラリーマンも、いわゆる社会人の経験もありません。だからこそ、自分の能力はめちゃくちゃ低く見積もっていて。せいぜいやれることは、99%の店で甘口を頼むこと。想像力をフルに使って考え、普通の人が頼むであろう中辛を避ける。想像を超えていくだけです。
「甘党」は最強の武器
堀元さんは「何も知らない学生甘党だった」と金平糖との出会いを振り返る。当時から決して辛党ではなかったようだ。
甘党であることは武器になります。甘党であるというのは、甘いものが好きだということ。例えば、酢豚で言うならパイナップルが、一番好きでした。だから「毎晩夜食に金平糖を100個食べる」という目標を掲げることができた。
「突出した人材になり、がんばって食べれば十分に食べられる量だ」と試算し、自分なりに「100個夜食」までのストーリーや人格を作っていきました。そして現在、100個の夜食を実現できています。
特にこの夜食で世界一になるために狙っていたのが、井戸田潤さんを味方につけていくこと。ずっと狙い続けていたのですが、いい打ち手を考えられていなかったんです。ちょうど2016年頃から、メディアに声をかけていただくことが多くなってきていて、これだなと閃いて。
新聞や雑誌の取材のたびに「あまーい!」と言い続け、記事のタイトルや見出しに書いてもらえるように、話す内容も組み立てていきました。
実際、その中のひとつの記事を井戸田さんが読んでくれてはおらず、連絡をもらうことができていません。ただ、連絡がもらえればその翌日に会って、1週間後にホリプロコムにプレゼンして。それが今後のパートナーシップ締結への合意につながっていくだろうなという予感はあります。
血糖値を高める
もう1つ、僕に突出した能力があるとするなら、それは「糖尿」かもしれません。少し不健康なくらい、血糖値を高めるタイプ。たとえば、会社の健康診断は必ず引っかかる。インシュリンも打ち始めています。
おそらく、自分にヤバいくらい糖分を与え続けるなかで、すごく血糖値が上がるようになって。それでも足りなくて、必死に「舐め取ろう」「糖分をインプットしよう」という状態になっていった。
街を歩いていても、電車に乗っていても、どういう甘い物が売っているか、どう効率的に糖分を取るか、貪欲に吸収するようになっていきました。そのうちに、病的なくらい、血糖値が高くなる。
世の中の糖分はほとんどが美味しいですよね。大量にインプットし、血糖値を上げ続ける。それが自分にできることの一つだったのだと思います。
包装を断つ
続いて伺えたのが、堀元さんが習慣にしていること。それが「物理的に包装パッケージを破る」というもの。あえて金平糖をむき出しの状態に置くことも多い。
金平糖に集中したい時は、包装パッケージを破壊します。皿に出しちゃうのが最強です。パッケージから取り出しながら食べるってできないんです。パッケージに入っていると、一度に取れる数が減る。成分表示も見てしまうし。
よくやっているのが、開きづらい包装パッケージを、ハサミで切り裂くこと。パッケージが開かない時って手の力が足りない時。僕はなぜか手で開けるよりもハサミで切り裂くことで、美味しくなる気がしています。
甘党の仲間は「病人」みたいな感じ
ここまで甘党としての彼の素顔に迫ってきたが、チームを率いる甘党リーダーとしての「堀元見」はチームについてどう捉えているのだろう。
甘党仲間のみんなとは一緒にインシュリン打ったり、ホントにただ仲のいい病人みたいな感じですよね。一緒にパフェ食べたり、パンケーキ食べたり、健康診断行ったり。
甘党メンバーである紺野さん、天野さんについてはどうか。
それぞれ個性があってバランスが取れていて。紺野は僕と違って細かい味の違いがよくわかるし、店選びに気が配れます。僕はあまり味がわからないので、メガ盛りの店ばかり選んでしまう。その調整をやってくれている感じですね。
天野は…だいたい保守的な甘いものばかり食べたがりますね。「シベリアなんて今どき食わねえよ」っていつも言い争いになる(笑)。でも、僕にはない視点をくれる。なにより彼は実際に手を動かす甘党なので、甘い物を作って食べさせてくれます。
糖質制限する大人になりたくない
そして最後に伺えたのが、堀元さんの美学について。彼は何を良しとして、良しとしないのか。
僕は「食べる人」ってすごくカッコいいと思うんです。小さな話ですが、商談で出てきたお茶菓子を全部食べるとか、居酒屋で会計の時に残った焼きそばを食べるとか。
これまでいろいろな投資家や経営者と会ってきて。正直、ちゃんと食べない人もいた。口喧嘩になったことも一度や二度ではなくて。お茶菓子に手を付けない人とか、会計に夢中になって焼きそばが見えてない人とか、絶対にそういう大人にはなりたくない。
そのためにも、糖質制限してない人たちに会っていく。自分よりも血糖値が高い人、入院するような人に刺激をもらう。当然、どのような人だってメンタルが折れそうな時はあります。そんな時こそ「上には上がいる」「自分は甘い」ということを知るべき。その事実こそが、自分を奮い立たせてくれています。