儲け話って究極のエンタメなんだよ。皆もっと儲け話しようぜ。

こんにちは。株式会社つくってあそぶという零細企業を経営しております。堀元です。

本日、うちのデザイナーから名刺が上がってきてテンションが高いです。

 

 

さて、突然ですが皆さん、儲け話好きですか?僕は大好きです。

僕はお金を使うことをそれほど面白いと思わないので、一畳半の部屋に住んだり、ご飯を奢ってもらったりしながら適当に生きているのですが、儲け話は好きです。

なぜなら、儲け話はそれ自体が面白いものだからです。

 

儲け話はエンタメ

儲け話って言うと怪しくて敬遠されがちじゃないですか。

バイナリーオプションで月に200万稼いでますみたいなTwitterアカウントは怪しいし全く面白くないじゃないですか。

でもね、ホントは儲け話ってエンタメなんですよ。めちゃくちゃ面白いの。

 

 

エンタメとして極めてレベルが高いので、皆もっとたくさん儲け話を話そう。そして解明して楽しもう。

 

 

前提「競争原理がはたらくと、儲けはゼロになる」

あらゆる商売に共通する話なんですが、基本的に全ての企業の儲けはゼロに近づいていきます。

例え話をしましょう。

 

独占産業

A社は地元の漁師と提携して、毎朝魚を取ってくる代わりに、5万円を渡すことにしました。

そして、この魚を、市場で10万で売ります。この差額の5万がA社の儲けでした。(売るための人件費は無視します)

 

新規参入

一方、このビジネスモデルを見ていたB社は、儲かると思って参入してきます。

別の漁師をやっぱり5万で雇います。

そして、既に市場で地位を作っているA社に勝つために、9万円で売ることにします。

この差額の4万が、B社の儲けです。元のA社より減りました。

 

価格競争

さて、A社はと言うと、最近町の人から「B社の方が安いぞ!」と言われて、客離れを感じます。

仕方ないので、A社は売値を一気に8万円に下げました。これでB社の撤退を狙います。

 

以上、これが無限ループしていくのが価格競争です。

さて、ここで質問です。

価格は、どこまで下がるのか?

 

その答えは、この場合、5万円です。

競争をひたすら続けていくと、利益がゼロになる価格に落ち着きます。

 

なぜなら、5万100円とかで売っていたとしても、

むだそくん
まだ100円儲かっているから、もう少し値下げしても大丈夫だ。5万90円にしよう

という発想が成り立ちます。金額はわずかだけど、儲かっているから撤退よりも値下げをしたい

売値が5万円よりも1円でも高い限り、この理論が成り立ちますから、撤退or値下げなら値下げが選ばれ続けるのです。

無論、管理コストや経営判断の人件費などの諸費用もホントは考慮して、経費の5万円に合算する必要があります。今回は簡単化しました

 

ということで、普通に競争原理の中で商売をすると儲けはゼロになります。基本的にね。

 

ではなぜ、儲かるのか?

にも関わらず、言うまでもなく色んな大企業は儲かってます。

これはなぜなのか、答えはシンプルです。

不当に安く買ってるか、不当に高く売ってるかのどちらかです。

この意味で、全ての儲かっている企業は詐欺みたいなもんなのです。

この世に実業なんてホントはないんじゃないか。全部虚業なんじゃないか。というのが最近の僕の関心事な訳ですが、それにはこういう背景があります。

 

不当に安く買う

先ほどの例で言うと、より安く雇える漁師を見つければいいのです。

A社もB社も5万円で雇っていましたが、3万円の漁師を上手く見つければいい。

もちろん、これは正義なのかどうか微妙です。この漁師の仕事の市場価値は5万円ですが、同じだけの仕事をする漁師を3万円で雇うのです。

このためには、相手の無知につけこむ(3万円の仕事なんだと錯覚させる)必要がありそうです。

これが一つ目、しっかり儲かるためには、他社よりも不当に安く買うという方法があります。

 

不当に高く売る

もしくは、魚を高く売ればいい。

やり方は色々あるでしょうが、

  • 広告によって良いイメージを付加させる
  • イケメン漁師をフィーチャーして、付加価値をつける
  • 毎日違うレシピを魚につけて売る

など、何らかの差別化で付加価値をつけて、(同じ魚なのに)高く売るという方法があります。

 

補足:無競争状態

上記の内容は、競争状態における話です。

競争がそもそも起こらないような超ニッチ分野ではその限りではないのですが、まあそんなニッチ分野はめったにあるものではないので、今回は無視します。

 

 

儲け話が内包する要素①「ジャーナリズム」

さてさて、不当に安く買うor不当に高く売るということを考えると、非常に面白い解決策が導かれます。

まずひとつは、知られていないことを暴き出すということです。

皆が明らかに価値をはっきり認識しているものは、不当に安く買ったり不当に高く売ったりできません。

そこで、皆が価値を正確に認識していない部分、知られていない部分に挑戦するという解決策があります。これはジャーナリズムにほかなりません。

 

以前、パチンコの景品を換金する業者の経営者から話を聞いたことがあります。彼は若くして大変儲かっていました。

そのカラクリはこうです。

 

皆さんもご存知の通り、パチンコの換金は本当は違法なのですが、三店方式という手法によって公然と行われています。

しかしまあ、見ても明らかのように、この三店方式はかなりグレーでして、もし換金業者とパチンコ店が少しでも関係者だとマズい訳です。

あくまで、パチンコ店は景品に交換しているだけ。換金業者は景品を買い取っているだけ。2つは無縁でなければならない。

したがって、パチンコ屋は、換金業者を自社でやれないのです。ここに業界の特殊さがある。

よって、パチンコ屋は換金業者に(こっそり)お願いして、都合の良い場所に出店してもらわないといけない。

しかし、換金業者も表には出てこられない訳です。換金業者は表向きはタダの古物商ですから、「パチンコの換金屋やります!」などという宣言はできない。

 

したがって、パチンコ屋は換金業者を探すのに苦労していて、換金業者はかなりいい条件で出店できる

これが儲けのカラクリです。

 

どうですか?ジャーナリズムじゃないですか?

三店方式というグレーな構造が生み出す特殊状況に踏み込んで、儲けられる部分を探す。

これが、儲け話が内包するジャーナリズムです。

 

儲け話が内包する要素②「ミステリー」

この世のは、一見すると「えっ…?どういうこと?」と思うようなビジネスが存在します。

明らかに儲かってなさそうなのに潰れない店とかあるじゃないですか。あれなんかミステリーですよね。

しかし、潰れない以上それなりに儲かっている訳です。

 

例えば、町の豆腐屋

あれ何で潰れないのか意味分からなくないですか?皆さん豆腐買うのに豆腐屋行きます?行かないですよね?

僕はずっと不思議だったんですが、以前お世話になった税理士さんが教えてくれました。

 

税理士
豆腐屋は、学校給食で稼いでいるんだよ。大体地域の小学校とかと提携していて、給食用の豆腐を卸している。

しかも、学校なんてお役所仕事だから、何十年も同じ仕入元から仕入れるからね。コンペなんてやらない。

一丁で3人分だとしても、生徒数900人の小学校に卸せば300丁、一丁250円として、7万5000円。豆腐を使うメニューが一ヶ月に8回あれば、60万の売上になる。

堀元
なーるほど!!そういうカラクリだったんですね!

 

こういう、腑に落ちる感じがたまりません。儲け話の面白いところです。

意外なところに収益源があるというパターンは非常に多いです。

 

収益構造だけ見れば、ローリング・ストーンズはTシャツ屋

 

という名言もあります。

 

儲け話は、美しいストーリー

さて、まとめます。

ジャーナリズムが含まれていたり、ミステリーが含まれていたり、儲け話はとっても面白いエンタメです。

そして、ストーリーなのです。

 

僕が儲け話を大好きになったきっかけは、楠木建の「ストーリーとしての競争戦略」を読んだことです。

 

ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
楠木 建
東洋経済新報社
売り上げランキング: 1,406

 

この本、ホントに名著です。面白いにも程がある。

第一章より、一部抜粋。

 

マブチモーターは技術的に成熟した、小型モーターを専門につくっている会社で、一見してあまり儲かりそうもない業界に身を置いているのですが、高い利益率を長期的に維持してきました。

いずれまた事例として詳しくお話しますが、小型モーター事業について、マブチの考えたそもそものストーリーは、最も単純化していえば「大量生産によるコスト競争力で勝つ」というものです。

「大量生産」という打ち手と「低コスト」をつなげる線は、「規模の経済」という、ごくありふれた論理です。

 

これだけならば話は単純なのですが、マブチの戦略ストーリーが面白いのは、大量生産につながる打ち手として、「モーターの標準化」という意思決定をしたことにあります。

今でこそ「標準化」は当たり前のように聞こえますが、当時のモーター業界では常識に反した「禁じ手」でした。

玩具やドライヤーなどの家電製品に使われていた小型モーターは、それぞれのセットメーカーからの特定仕様の注文を受けて、それに合わせて生産されていました。

セットメーカーは自社の競争力を高めるために製品差別化を行おうとするので、それに内蔵するモーターも少しずつサイズや特性を変えなければなりませんでした。受注生産時代のモーターは典型的な多品種少量生産でした。

 

モーターを特定少数のモデルに標準化すれば、これまでの少量生産のくびきから解放されて大量生産が可能になるだろう。マブチの顧客であるセット(モーターを組み込んだ完成品)業界にしても、競争が激しいところばかりで、製品開発のサイクルも早まる一方だ。

一円でも安く、一日も早い開発を迫られるユーザーにとって、モーターの標準化は初めのうちは抵抗があるだろう。しかし、そこを我慢すれば長期的には経済合理性を認められるはずだ。

(後略)

 

ちなみに先ほどの、ローリング・ストーンズはTシャツ屋という言説も、楠木建さんからの引用です。

500ページ以上ある骨太の本ですが、ものすごく面白いですし、あちこちの企業に儲けのストーリーがあるんだと気づけて、生きるのが楽しくなります。

皆もっと儲け話しようぜ。

 

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