こんにちは。あの村という会員制村作りビジネスをやっております。堀元です。
法人を設立して4ヶ月ほど経ちまして、基本的には自分のことをビジネスマンだと思っております。
でね、こういうイメージあるじゃないですか。
ビジネスマンたるもの、仕事に情を持ち込むべきではない
的な。
今日はこの問題について。
先日、僕が仕事に情を持ち込みまくって叱られたので、その辺について考えました。
ちなみに結論から言うと、僕は今後も温情に頼りまくったビジネスをしていきます。
「俺も仲間に入れてくれれば、タダで使っていいよ」
2ヶ月ほど前に、とあるお爺さんからオファーを頂きました。
ありがたい話だぜと思い、早速物件を見せてもらい、何ができそうか考えました。
んで、
と、自分の中でぼんやり計画を膨らませていきました。
僕はこういう感じの話、大好きです。ありがたい話だ。
という人もいるかもしれませんが、そうするとどうしても家賃とかがしっかりかかってくるじゃないですか。
オーナーとの関係をテキトウに保っていれば、テキトウに好条件で使わせてもらえる
という、このユルイ関係性が僕は好きなのです。関係のキープはちょっと面倒でもあるけど、条件が良い分、ビジネス自体は多少ずさんにやっても許される。
これこそが、テキトウ自営業成功のコツだと思うんですよね。固定費を減らす代わりに、オーナーとも上手くやる、っていう。
だから、僕が意識しているのは
計算でビジネスをやるより、温情でビジネスをやる
ということです。その方が楽しい。一生懸命事業計画とにらめっこするより、オーナーの人柄を見て、「あ、こういう人だからこうやって対応しておこう」を考える方が楽しい。
しかし一方、こういうことも起こるのです。
横から出現した証券マンに叱られる
何回か話して、話をくれたお爺さんのキャラクターも大体把握して、それなりに仲良くなりました。
そして、話を進めるべく、現地でスタッフをやってくれそうな友人を見つけて、挨拶につれていきました。
で、満を持して具体的な企画書を送ったのです。
企画書と言っても、すごくガッチリしたものではなく、
- こういう感じのことやりたいっす!
- それで、こんな感じで楽しく人が集まれる場所にします!素敵やん?
- あなたの理想も、こんな風に叶いますよ!もちろんご意向に沿います!
- 出ていた話のように、最初の一年は賃料ゼロ、ランニングコストはこちら持ちでお願いします!
- あなたの夢と想いが詰まった物件を、素敵に続けていけるように頑張ります!
的な、ゆるふわなメッセージを詰め込んで送りました。
すると、驚きのメールの返信が。
堀元さん
父がお世話になっております。
娘の◯◯と申します。この度、父の物件を利用したいと提案書添付の上、ご連絡を頂いてる件ですが、
あちらの土地の地権者が娘である私であるため、父に代わり連絡をさせて頂きます。結論から申し上げますと今回あちらの土地と物件の利用についてはお断りをさせて頂きます。
(株)つくってあそぶのHPやフェイスブック、父宛の企画書を拝見させて頂きました。
事業計画は稚拙で、資金繰りや実現性は極めて不透明、賃料についてはそちら様の都合だけに
合わせた一方的なものに感じ、大変不快な思いを致しました。それでもどうしても利用したいということでしたら、一定の使用料を契約の段階で定め、
使用開始時より遅延なくお支払い頂きたく存じます。堀元さん、××さん(現地スタッフ候補)におかれましては〜〜市の雰囲気を気に入って頂いたようですので
もし〜〜市に住みたいということでしたら、今後は〜〜市のHPにある「移住定住サイト」
をご参照の上、市役所の担当部署にお問い合わせ下さい。今回の堀元さんへの回答は、家族で話し合いを持った上での最終的な回答であるため
その点をご理解頂きますようお願い申し上げます。あなた様の今後のご活躍を祈願し、結びのご挨拶とさせて頂きます。
話を持ってきたお爺さんは現在地権者ではないらしく、娘からの返答が来ました。しかも辛辣。
特にここ。腹たちますね〜。
事業計画は稚拙で、資金繰りや実現性は極めて不透明、賃料についてはそちら様の都合だけに
合わせた一方的なものに感じ、大変不快な思いを致しました。
まあそちらのお爺さんに頂いた話を元に計画しているので、「大変不快な思いを致しました」はこっちのセリフなんですけどね。
担当者がいいかげんな奴で、事業について考えてた時間と労力がムダになるというパターンはよくあることなのですが、ここまで捨て台詞的な批判を食らったのは初めてです。
で、この娘さんなんですが、そういえば「バリバリやり手の証券マン(女性だから証券ウーマン?)」だと、そのお爺さんも言ってました。
偏見かもしれませんが、なるほど確かにそれなら僕みたいなテキトウ経営者とは気が会わないように思います。
”ちゃんとした”ビジネスマンはテキトウを許せない
多分、証券会社でバリバリやってける人って、すごくちゃんと数字を扱ってると思うんですよ。
しっかりと市場を見つめて、商品知識を磨いて、顧客との関係性を構築して…と、僕ではできなさそうなちゃんとした仕事の数々、凄いです。
まあだからこそ、僕のゆるふわ事業計画書も許せなければ、人の温情に甘えまくったビジネスのスタイルも許せないのでしょう。
それはあなたの生き方として素晴らしいのかもしれないけど、僕のタイプのビジネスにキレるのはやめてほしいな、と思いました。
温情ビジネス、全然悪いものではないんですよ。
温情ビジネスの良さ
良さ① やる側が気楽に挑戦できる
温情で始めるビジネスは、とにかく気楽に挑戦できることが多いです。
今回のように家賃がゼロでいいよと言われたり、初期費用もゼロに近かったり。
場合によっては、初期費用が相手持ちみたいなこともありますからね。これが温情ビジネスの素晴らしいところ。
人生を賭けて何かやれ、みたいなの、怖いじゃないですか。死ぬ気で準備しないといけないじゃないですか。
温情を上手く利用すると、そういうリスクなしで挑戦できるのです。使うっきゃない。
良さ② 温情をかける側も、テキトウに絡めて楽しい
温情をかける側にもメリットがあります。テキトウに絡める、という点です。
今回の話を持ってきたお爺さんがまさにそうであったように、賃料は要らないけど、仲間に入れてよくらいの軽いノリで絡めます。
これが、本格的な出資とかだったら大変ですよ〜。
いくら出す代わりに、株式の何%を取得するという話になると、すっかり事業の関係者です。
最初の条件調整も大変だし、何かある度にことごとく意見調整が行われる対象になるわけです。面倒。
一方、物件を提供したぜ、何かやる時混ぜろ、くらいだとホントに気楽ですよね。
事業をやってる側からもかしこまりすぎることなくフランクに接することができるし、オーナーは気まぐれに顔出して参加するくらいの感じで参加できる。
良さ③ 「楽しさ」という判断基準で動ける
温情ビジネスの最大のメリットは、ビジネスをやってるにも関わらず、意思決定を「楽しさ」に持っていけるということなんですよね。
事業をやる側(温情をかけられる側)からすると、
- 好条件なので、それほど死ぬ気で売上を上げなくてもいい
- むしろ、オーナーに気に入られてる方が重要
- 「楽しさ」が判断基準になる
オーナー(温情をかける側)からすると、
- ユルく貸してるので、死ぬ気で事業者を見張らなくていい
- テキトウにショーを楽しむ感覚でいい
- 「楽しさ」が判断基準になる
ということで、合致するんですよね。何これ最高かよ。
”最適化”が叫ばれがちなビジネスの世界で、楽しさを重視できる
これが温情ビジネスの良さです。
ビジネスマンは冷酷であるべきか?
さて、結論です。
今回僕を叱った証券マンのように、ビジネスマンは人の温情に付け込まず、冷酷であるべきなのでしょうか?
物件を借りるなら適正価格で借り、ガッチリした事業計画を完璧に練り上げ、ビジネスがよく動くように最適化するという、お手本のようなことをやるべきなのでしょうか。
結論から言うなら、再現性のあるビジネスを作りたいならそうするべきです。
どんな市場のどんな環境でも戦えるようにしたいなら、オーナーが温情をかけてくれるなどという特殊環境を想定すべきではない。
一方、楽しくビジネスを動かしていきたいなら、温情に頼るの大いに結構。温情ビジネスをやりまくるべきです。
こういうの、楽しいですよね。
ま、ということで、結局判断基準を何におくかという話になるのですが、僕は圧倒的に”楽しさ”におきたいので、今後も温情ビジネスをしていきたいなと思っております。
皆様、僕に何か温情でアイテムを下さい。あなたの意向をテキトウに汲んでテキトウにご機嫌を取りながらビジネスやりますんで、よろしくお願いします。
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